大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)53 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

被告人の上告趣意(後記)は刑訴四〇五条の上告理由にあたらない。

弁護人高橋高男の上告趣意(後記)第一点について。

本件第一審判決並びに原判決当時施行されていた森林法(明治四〇年法律第四三

号)八三条にいわゆる森林であるかどうかは、犯行現場の実状によつて決すベきも

のであつて、地目の如何によるべきではない。従つて、原判決が本件窃盗の現場は

林叢をなしていないと認定して、第一審判決が本件につき前示森林法の規定を適用

しなかつたことを是認したのは正当であつて、所論は結局採用することができない。

同第二点について。

論旨引用の東京高等裁判所の判決は当裁判所昭和二五年(あ)第一〇六八号同年

九月一九日第三小法廷判決に牴触する限り、既に判例としての効力を失つたもので

ある(昭和二五年(あ)第七七三号同二六年四月一七日第三小法廷判決参照)。そ

して、本件第一審判決は証拠理由を説示するにあたり、証拠の標目を一括挙示して

いるけれどもこれを記録と照らし合せて見れば、どの証拠によつてどの事実を認定

したか極めて明かであるから、かゝる場合には刑訴三三五条一項に違反するもので

ないことは当裁判所の前示判例に説示するとおりである。従つて、論旨は到底採用

することができない。

なお、本件については刑訴四一一条を適用すべきものとは認められないから、同

四〇八条、四一〇条二項一八一条により、裁判官全員一致の意見を以つて主文のと

おり判決する。

昭和二七年六月三日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 本 村 善 太 郎

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